【函館本線】廃止が決まった山線の途中下車スポット、見どころについて解説【倶知安・ニセコ】

北海道地方
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北海道の大都市を結ぶ函館本線の中でも「山線」と呼ばれる小樽〜長万部の区間は険しい山を縫うように進むローカル線区間。2030年頃の北海道新幹線開業に合わせて廃止されることが決まっています。廃止される前に是非一度は訪れたいと思う方も多いでしょう。この記事ではその山線区間を途中下車するときにおすすめの下車駅、駅紹介、車窓のポイントを実体験を交えて紹介したいと思います。

山線の基本情報

山線とは函館〜札幌〜旭川を結ぶ函館本線のうち長万部〜小樽の約140kmほどの区間の通称です。現在函館から札幌に向かう特急のルートは、この山線を通らないルート。特急は函館から長万部までは函館本線を通りますが、そこから先は長万部から分岐している室蘭本線、千歳線を経由するため山線は脇役的存在。。

そんな中北海道新幹線が山線に沿うようなルートで札幌まで建設されています。新幹線が通ると在来線は第三セクター鉄道としてJRから切り離されて鉄道としては存続することが多いパターンですが、山線はそうもいかずに鉄道廃止、バス転換へ検討という流れになってしまいました。

今回の旅では札幌駅を出発して函館本線「山線」を通って長万部の海まで出る旅を行いました。旅の途中には下車をし、温泉に入るなど沿線の観光を楽しみましたので、シェアします。みなさんの旅の参考になれば・・!

山線は列車の本数がとても少ない区間。途中下車を検討する場合、どこで下車するかによって旅の行程は大きく変わることに。この路線は時刻表などを見ると倶知安駅始発の列車が多く、倶知安駅で次の列車を待ちつつ途中下車という戦略が時間を有効利用できそうです。

倶知安駅

というわけで最初の途中下車駅は倶知安駅です。札幌駅からは小樽駅で乗り換えて3時間ほどでしょうか。スキーリゾート施設が近くにあるため、送迎のバスが止まっていました。

駅周辺にこれといった立ち寄り施設があるわけではありませんが、駅構内は広くベンチがたくさんあるため休憩ができます。

アコースティックギターを奏でている方がいらっしゃって良いBGMとなっていました

また、山線の中でも特に雪深い地域となるため冬に行くと豪雪地帯を実感できます。駅前をさらっと歩くだけでも雪のない地域に住んでる人にとってはいい体験になるはず・・!

札幌市内は10cmほどでしたが、ここは体感1mくらい積もってた。

しばしの休憩の後、再び1両の列車にゆられ次の町へ。車両はDECMOの愛称で親しまれるH100系。ディーゼルで発電して電気で動く、非電化路線の電車です。

ニセコ駅

ニセコ駅は是非下車駅として検討したい駅です。駅周辺は大きな町ではありませんが、駅前に温泉があり、徒歩圏内に絶景スポットもあるコスパよく楽しめる駅・・・!

メルヘンな駅舎。これも2030年ごろには鉄道駅としての役目を終えるのですね・・。

その温泉はニセコ駅前温泉。駅前とはいえ鉄道を利用してここに行く観光客はきっとわずか。そのため訪れたときは利用者はほとんど地元の方のようでした。

雪を見ながらの露天風呂でした。。お風呂上がりの休憩スペースも完備!奥に見えるのはニセコバスの営業所です。

駅や温泉から10分ほどぐるっと歩くとニセコ大橋があります。ここがまた良い景色がみれるところで、天気が良く時間があったら是非訪れると良いと思います。

奥にはニセコアンヌプリをたたえるニセコ連峰
橋からの眺め。尻別川に沿って山線が続いています。

この辺りの観光といったらやはり車。そのため駅から歩いて橋まで行くっといったマニアックな観光を紹介しているサイトは他にないような気がしますが、良い場所でしたよ。

また、駅前にはニセコ鉄道遺跡群という引退したSLなどが展示してある場所もあるのですが、冬はビニールシートが被せられていてみることができませんでした。

駅中には喫茶店があり、お昼ご飯休憩としても良い下車駅かもしれません。それと駅前温泉にもパンといった軽食が食べれるところがあるのですが、温泉空いていてもお休みの日があるので注意(私はちょうど休みの日に行ってしまいました・・)

気になる駅たち

今回下車したのは割と名の通った地名を冠する駅になってしまいましたが、小樽〜長万部間にはちょっと変わった駅名がいろいろとあります。

たとえば難読駅名の「熱郛駅」実は宗谷本線のとある駅の一部と同じ読みで違う漢字をあててある地名なのですが・・・って漢字、他に使うんだ?

他に気になる駅名「昆布駅」これは昆布の名産地というわけではなく地名そのものが昆布町というちょっと不思議なところ。この地名の由来は諸説あるようですが、アイヌ語由来だそう。食べる昆布も実はアイヌ語かららしく、意外でした。

最後のご紹介するのは「蕨岱駅」実は2017年に廃止された駅(駅舎はもうないそうです)。わらびたいと呼びます。駅名はwikipedia曰くアイヌ語のwarunpe-hurが由来との説があります。warunpeは植物のワラビ(日本語)がアイヌ語に輸入された言葉らしくこれは昆布と逆方向の言語の輸入ですね。北海道の駅名、地名をみるとアイヌ語が垣間見えるところも北海道旅行の楽しみポイントかなーと思います。

個人的おすすめ車窓区間

最後に個人的なおすすめ車窓として、銀山駅付近を挙げたいと思います。小樽方面から銀山駅に向かう途中、峠を越えるために山肌に沿ってどんどん標高を上げていく区間があります。ちょうど中央本線の勝沼ぶどう郷駅あたりなイメージでしょうか?進行方向左側を見ると高い場所から谷や奥にある山々が眺めることができて良い景色でした。雪の時期に行くと、特に雪が多くなる区間なので雪化粧もより楽しめる区間かと思います。

銀山駅付近。駅まで聞くとあまり見下ろせないですが、奥に山々が広がっているのが見えます。

そして山線を越えるとそこには海が広がっています。長万部付近も小樽付近もそれぞれ違った表情の海を1日で見ることができました。

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