【花輪線乗り通し】 岩手山と雪原が映えるローカル線の旅

東北地方
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岩手県盛岡市から秋田県大館市を結ぶ花輪線に北東北の冬景色を楽しむために全線乗車しました。あまり知名度の高くない路線ですが各所に北東北ならではの注目ポイントがあります。ここでは花輪線乗り通しの楽しみ方について紹介したいと思います。

花輪線見どころタイムライン
最新の時刻表、運行状況はご自身でご確認ください
  • 12:37
    盛岡(乗車駅)
  • 13:02
    好摩 (花輪線のはじまり)
  • 13:09~13:14
    東大更-大更 (岩手山の眺望)
  • 13:36
    安比高原 (難読(?)駅名)
  • 13:55~14:13
    横間-兄畑 (山岳県境区間)
  • 14:18~14:24
    湯瀬温泉-八幡平 (開けた平野へ)
  • 14:47
    十和田南 (スイッチバック)
  • 15:25
    大館(下車駅)

花輪線は盛岡駅と大館駅を約3時間で結ぶ路線で列車は日中は2時間に1本程度しかありません。県境付近では人里離れた山の中を進みますが、それ以外ではのどかな田舎を進んでいくような雰囲気でした。この記事ではタイムラインで示した駅や区間について実際に乗車した経験を踏まえて解説します。

盛岡駅出発前から岩手山に注目!

東京から新幹線で3時間ほどで行ける岩手県の県庁所在地、盛岡市。都会の真ん中には鮭が遡上するようなきれいな川と一際目立つ大きな山を見ることができます。それは、県名を冠した岩手山で盛岡駅から徒歩5分程度でこのような姿を楽しむことができます。

盛岡駅から徒歩5分の開運橋付近からの景色。花輪線への乗り換え待ち時間があったら立ち寄るのも良いかもしれません。

盛岡駅はNYタイムズが選ぶ「今年(2023年)行くべき世界の旅行先」というランキングで2位になりました!市街地から見える岩手山の景色も魅力のひとつでしょう。

花輪線の前半では岩手山の裾野を進むことになるので、この岩手山が車窓の主役になります。盛岡駅から伸びる在来線は、花輪線のほか田沢湖線、山田線がありますが改札内でこれらの路線とは行き来できないので注意が必要です。花輪線は、駅1階に改札があり、途中の好摩駅まで共通の路線を走る第三セクターのいわて銀河鉄道線(IGR)と同じ改札になります。

花輪線ではこちらの車両にお世話になりました。東日本のローカル線でよく見かけるキハ111,112系

盛岡→大館では進行方向左側の座席に座ることをおすすめします。1番の理由は見応えのある岩手山がある方向が左側になり、また八幡平へと抜ける時も左側のほうがひらけた土地が見えるからです。

盛岡駅を出たあたりの車両基地

岩手山を仰ぎつつ、花輪線区間へ

東大更駅付近から見た岩手山

乗車後30分くらいは徐々に郊外になる区間を走ります。前述の通りいわて銀河鉄道線と同じ路線を通るため八戸方面に向かう時も同じ路線を通ります。好摩駅を出ると路線が枝分かれし、正式に花輪線区間へと入ります。そこからは岩手山を中心に大きく反時計回りに旋回し、山越えの松尾八幡平駅を抜けるまではほとんどの車窓で見ることができました。

松尾八幡平を抜けると、安比(あっぴ)高原へと向かう道は上りが続くため気動車が一生懸命エンジンをふかしながら進んでいきます。景色も開けた土地から打って変わって山道へと変化していきます。なお、花輪線の最急勾配区間はこの松尾八幡平 – 安比高原間になります。

ローマ字で見ると一瞬Appleと読んでしまいそうな(?)不思議な読み方をするこの駅名はアイヌ語からきています。北海道だけでなく本州にも北東北を中心にアイヌ語由来の地名による駅名がちらほら存在し、青い森鉄道の乙供(おっとも)駅もそのひとつ。

県境区間→山岳区間を抜け八幡平

横間駅を過ぎ、トンネルを抜けると秋田県との県境区間に入り、電波も入らないような人里離れた土地を抜けていきます。特に横山田山間は道路も通っていないような谷間を通ります。田山、兄畑は岩手県その次の湯瀬温泉から秋田県になります。

湯瀬温泉駅をしばらく進むと山道だった車窓が急にひらけ八幡平(はちまんたい)へと抜けます。八幡平は紅葉の名所でもあります。

山岳区間を抜け、八幡平駅に着く頃にはその名の通り平らな開けて土地が現れます。ただし八幡平という名はこの平野のことではなく山の名前でこの山周辺の台地を総称してこう呼ぶそうです。

十和田南のスイッチバック

十和田南駅についた列車はスイッチバックを行います。スイッチバックとは列車の進行方向を変換することで山をよくあるのがや山越え区間で急な坂を登ることが難しいことから徐々に進むために方向転換して登るこというシチュエーションですが、ここは平らな土地に位置しています。写真は車窓から見た十和田南駅。つららがすごい、、

平らな土地にこのような構造の路線ができたのは、元々南十和田駅からさらに北へ延伸する計画があったから、とのこと。イメージとしては、長野県のJR塩尻駅でしょうか。北へ延伸できたら塩尻駅から松本駅に向かう路線のような三本線の構造になったことでしょう。

のんびり温泉下車?それとも秋田犬に会いに行く?

大滝温泉駅。暖房完備の安心感ある無人駅です。

十和田南駅を出てしばらくするとひらけた土地から川が作り出した山の谷間に沿って西へ進んでいきます。私はこの途中にある大滝温泉駅でおり、ローカルな温泉を楽しみました。この温泉については別の記事で詳しく紹介しています。

一方、途中下車せずに大館駅まで進むと、秋田犬の里があります。

大館駅からすぐです。雪が多くて犬の像がうもれそうになってました。ついた時にはもう店じまい

大館駅近のホテル、次の日どこいく?

私は大館駅で一泊し、旅をつづけました。大館駅ではロイヤルホテル大館に宿泊しました。リーズナブルな価格にもかかわらず、駅や秋田犬の里から近く、街並みが割と近くに見える温泉にも入れて満足でした!

さて、次の日からの鉄道旅ですが、個人的には2つおすすめがあります。ひとつは秋田内陸縦貫鉄道、もう一つはリゾートビューしらかみです。私は秋田内陸縦貫鉄道へと向かいました。

秋田犬の里は訪れることができませんでしたが、秋田犬の車内ラッピングで有名な秋田内陸縦貫鉄道には乗ることができました!乗車記を投稿予定ですのでお待ちいただければと思います。

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